お母さんの素朴な疑問│一覧に戻る

インフルエンザにかかったとき、突然高熱と共にけいれんを起こし、意識障害に陥る病態を「インフルエンザ脳炎・脳症」といいます。原因としてインフルエンザウイルスの直接侵襲が考えられる場合は「脳炎」的であり、間接的に免疫や血管異常が関与して起こると考えられる場合は「脳症」となり、まだはっきりしていないために脳炎・脳症とつけられています。
0〜5歳の子どもに多く、1歳がピークです。
毎年100〜200人位の方が「脳炎・脳症」にかかっています。確率的にはごくまれです。

原因と症状治療・予防

具体的な症状は?

意識障害がほぼ全例に見られ、けいれんは9割にありました。その他、麻痺、嘔吐、精神症状(興奮など)があげられています。 以下は、1998年1月にインフルエンザ脳症で亡くなった1歳11ヶ月の男の子の例(経過)です。
1日目 38.5℃の発熱と咳があって小児科を受診。内服薬を出されました。
2日目 午前中は元気があり、運動も普通でジュースを飲んだり、ゼリーも食べていました。      13:30手足の振るえと共に40℃まで発熱。
     15:00級にぐったりして眼球上転し顔色不良に。
     16:30救急車をコール。
     17:00近くの病院へ搬入され再びけいれん。
     意識障害が残り、20:15小児救急センターへ移送。
     その後、集中管理を受けましたが4日目 帰らぬ人となりました。
     (「小さないのち」聞き取り調査から)

前兆となった症状は?

「小さないのち」より子どもが急変する前に「おかしい」と感じた症状は次の通りです!

悲鳴を上げ、目をキョロキョロさせておびえる
離れようとすると「行かないで」と泣き叫ぶ
「恐い、助けて」と言い、家族の名を呼ぶ
母が傍にいるのに「ママ近くに来て」という
消えているテレビ画面に「猫が来る」と口走る
手を見て「あ、おいもだ」「ハムだ」という
突然、意味不明のことをしゃべる、歌を歌う
呼びかけに返事しない
「ギャー」「ギャー」と奇声や悲鳴を上げる

目の焦点が定まらない
目が上を向いたままになる、目がつり上がる

立てない、おんぶの時背中につかまれない
頭をぐるぐる回す、片手を何度も振り上げる
狂ったように暴れる

嘔吐を繰り返しながらずっと眠る
呼びかけに反応するが、目を開けていられない。

発症までの時間は?

インフルエンザにかかってから1〜2日の間にけいれんを起こしたり、意識障害に陥って発症します。ある年では平均1.4日でした。